エンジニアと非エンジニアの違いは何か:最初にあるのは「疑う力」

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「非エンジニアでも、AIでアプリが作れる」。最近よく見かける言葉です。

作りたいものを言葉で伝えれば、AIがコードを書いて、形にしてくれる。プログラミングを学んでいなくても、アプリが作れるようになってきました。

そうなると、気になることがあります。エンジニアと非エンジニアの違いは、どこに残っているのでしょう。

よく言われるのは「コードが読めるかどうか」

一番よく聞く答えは、コードが読めるかどうかです。

でも、コードを読まずにアプリを作っている人も、今は増えてきました。ここは、だんだん違いではなくなってきています。

次に思い浮かぶのは「仕事の流れが見えているかどうか」

アプリや仕組みは、それを使って何かを進めるために作られることがほとんどです。動くだけでは足りず、使う人の仕事の流れに合っている必要があります。

誰が、どんなときに、何のために使うのか。その前後で、どんなことをしているのか。エンジニアは、作る前にこうしたことを考えます。

それなら、違いは仕事の流れが見えているかどうかだ、と考えたくなります。

作業を知っていることと、流れが見えていることは違う

ほかの人がしている作業を仕組みにするとき、その人は、自分が何をしているのかをよく知っています。でも、それがほかの作業とどう繋がっているのかまでは、見えていないことがあります。知っているのは、自分の作業です。

一方で、自分の作業なら、何をしているのかも、どう繋がっているのかも、自分が一番よく知っています。流れは、もう見えています。

それでも、流れが見えているだけでは、まだ足りないと思っています。

今のやり方には、何のためにあるのか分からない作業が混ざっている

流れが見えていても、その流れが一番いい形とは限りません。

アプリにすれば短くできる作業があったり、何のためにやっているのか分からない作業があったりします。前からそうしているから続いている、ということも少なくありません。

AIに「今のやり方をアプリにして」と頼むと、AIはそのとおりに作ることが多いです。今のやり方に、何のためにあるのか分からない作業があれば、それもそのままアプリになります。

できあがったものは動きますし、今の仕事にも合っています。でも、仕事のやり方そのものは、良くなっていません。

エンジニアの中心にあるのは「疑う力」

エンジニアの考え方の中心にあるのは、疑う力だと思っています。今のやり方を、そのまま形にしないことです。

この作業は、何のためにあるのか。アプリにすれば短くできないか。そもそも、なくてもいいのではないか。ほかの人の作業なら、その人に、何のためにこの作業をしているのかを聞くところから始めます。自分の作業なら、自分に聞きます。そのうえで、流れを組み直して、何を形にするのかを決めます。

疑うことは、そのきっかけになります。疑わなければ、今のやり方がそのまま正解として残ります。

AIの回答がありきたりでつまらないときでは、「なぜこの言葉がここにあるのか」を見る、という話を書きました。考えていることは、それと近いです。言葉の代わりに、作業に対して「なぜこれがここにあるのか」を見ています。

自分のやり方ほど、疑うのは難しいと思います。慣れている作業は、何のためにやっているのかを、考えなくても進められてしまうからです。ほかの人の作業なら目につくことも、自分の作業だと見過ごしやすくなります。

それに、疑う力は、アプリを作るときだけのものではありません。自分の仕事を進めるときにも、「この作業は、何のためにあるのか」と一度止まってみると、やり方が変わることがあります。

さいごに

エンジニアと非エンジニアの違いは、コードが読めるかどうかでも、仕事の流れが見えているかどうかでもなく、今のやり方を疑えるかどうかにあると思います。

疑うことは、エンジニアの考え方の、最初の一歩だと思っています。その先にも考えることはたくさんありますが、それはまた別の記事で書いていきます。

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